ミッツの光造形(DLP)方式3Dプリンタは、樹脂を一層硬化させた後にヘッドの駆動によって造形プレートを一層上げ、この動作を繰り返すことで造形を完成させます。
Flash75はヘッドと造形プレートの制御を細かく設定できるのが大きな特徴です。
ヘッドの動作スピードやピーリングの高さを変更することで、造形の細かい部分や脆い部分、バランスが不安定な形状など慎重な作業を要する造形に効果を発揮します。
制御ソフト”Flash75.exe”を起動して、”手操作画面”ボタンをクリック。
ヘッドを一時退避させるための場所を設定します。
移動ボタンでヘッドを任意の位置に移動させた後、”退避位置設定”ボタンをクリックして設定します。その後、”ヘッド退避”ボタンをクリックすると、設定した位置にヘッドが移動するようになります。
”Z0”の位置を設定します。
Z0 とは、Z軸の0位置という意味合いで、造形を行う一層目のレイヤーに対する造形プレートの位置を指します。Z0位置が開きすぎていると、気泡や脱落など造形不良の原因となります。造形前に、毎回 Z0位置を確認することをお薦めします。
造形プレートと樹脂トレイが、軽く触れる程度の間隔が最適です。(ぎりぎり紙1枚が通る程度の間隔)
Z0位置の調整が必要な場合は、移動ボタンの上・下でヘッドを最適な位置に合せ、”Z0設定”ボタンをクリックすると登録されます。
Z0位置に、造形物を含めた高さまで造形プレートが移動します。
※図解
BOTTOMの場合
BOTTOMとZ0で、樹脂トレイに対するヘッドの位置がこのように変わります。
現造形高さ
現在までに造形が完了した造形物の高さを表示します。(単位: mm)
単位移動距離 (mm)
移動ボタンをクリックした際の、ヘッドの移動量を設定します。
スライス厚
CreationWorkshop でスライスデータを作成する際に設定された、積層ピッチ(一層の厚さ)が表示されます。
ピーリング (mm)
Flash75 では、レイヤーを一層硬化させた後、硬化させた樹脂と樹脂トレイを引き剥がす動作を行います。
この項目では、引き剥がす際のヘッドの移動量を設定します。
引き上げ速度 (mm/sec)
ピーリングを行う際の、ヘッドの移動スピードを設定します。
下降速度 (mm/sec)
ピーリングを終えた後、再びトレイまで下降する際のヘッドの移動スピードを設定します。
照射前待ち (ms)
プロジェクタの光を照射する前に、動作を待機させる時間を設定します。
照射後待ち (ms)
プロジェクタの光を照射した後、次の動作まで待機させる時間を設定します。
空送速度 (mm/sec)
ピーリング以外の、造形に関わらないヘッドの動作スピードを設定します。
空送高さ (mm/sec)
ヘッドが横方向に移動した際、造形物がトレイにぶつからないように安全な範囲を設定しています。
他社3Dプリンタで解決できなかった問題が、Flash75で解決できるかも知れません。
関連リンク:
Flash75の制御ソフト
CreationWorkshopについて